♪おだいり様とおひな様…
いつしか娘が替え歌も楽しみつつ、
ひな人形を眺めるようになりました。
毎年、大したことはしてあげられないけれど、ちらし寿司とケーキを作って ささやかなお祝いをしています。
今年は はまぐりを買い忘れ、冷凍庫のあさりでクラムチャウダーを…。
息子は「おねえちゃんばかりお祝いしてずるい」と頬をふくらませていても、ケーキを食べる時にはニコニコ。
ささやかな幸せを感じることができました。
昔から、桃の花が鮮やかなピンクに色づく前の立春の頃、女の子の健やかな成長を祈って、ひな人形を飾るこの行事。古い時代から、子供の息災を願う気持ちって変わらないのですね。
取材の時、「親より先に逝ってしまって」という言葉を耳にすることがあります。
誕生以来、「寝返りした」「歩くようになった」「風邪を引いた」と見守り続けた親にとって何よりつらいのが子に先だたれることだと、身にしみて思います。
ショッピングモールで迷子になった我が子を四十分ほど探しただけで、泣いて叫びながら走り回ったこと。出窓から子供が落ちてしまったと思い込み、腰が抜けたこと。
…子供のこととなるとすぐに動揺してしまいます。
それだけに子の健やかな成長を願う行事には、切なさと温かさを感じます。
子供にとっても、親の愛情を感じる大切な日ですよね!
すてきな詩を紹介します♪
山形県出身、大正生まれの吉野弘さんの『一枚の写真』という詩です。
雛人形の前で、幼い姉妹がおめかしをしている一枚…
《この写真のシャッターを押したのは
多分、お父さまだが
お父さまの指に指を重ねて
同時にシャッターを押したものがいる
その名は「幸福」》
オペレーター kanei
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