それに気付いたのは、一昨年のクリスマス前の事でした。
右の上顎第三大臼歯に突如表れた違和感。しかし、近頃の若者(ん?)は我慢が足りないと巷でいわれていることもあり、忍耐を学ぶいい機会と捉え、普段より念入りに歯磨きをすることで経過を観察しておりました。
しかしクリスマスのご馳走が悪い方向に働いたのか、どうにも耐え難い苦痛を伴うようになったため、己の意志の弱さを恥じつつ会社からほど近い歯科医院の門をくぐることを決意致しました。平成25年12月末のことです。
それ以来、休みのたびに通いますが、一向に快方には向かいません。
ぷんと漂う消毒液の匂い、電動で倒される椅子、思わず目をつぶってしまうライト、歯科医師のゴム手袋の匂い、キーンと唸りながら回転する治療機器…。
左手に握ったハンカチに皺が寄り、眉間にも皺が寄り、無様に大口を開け数十分にわたって口内を蹂躙されるという試練に耐え続けて数ヶ月。仕事が忙しさを増し、予約変更を重ねるうちに、いつしか足は遠のいておりました。
右奥歯でかまなければ問題ないじゃん。
そうして月日は流れて平成27年7月。
悪夢再び。
今度は自宅から徒歩五分の歯科医院を訪れました。前のところに行って、一年前の続きをお願いしますって言う勇気がなかったチキンなんですもん。
三度ほど治療して頂いた結果、「もうね、抜くしかないですよ」
半ば無理矢理押し切られるように決まったXデーは8月5日水曜日、友引でした。
鬱々と沈む心を浮き立たせるにはどうしたらよいのか。
歯磨きが足りなくて右の親知らずにがっぽし虫歯作っちゃって今度抜歯なんだよねーって息子に言ったら鼻で笑われ。
ヤツが不在の8月3日、「さようなら、私の右上顎第三大臼歯の会」を行いました。最後に美味しいものをいっぱい噛ませてあげたいじゃないですか。
急な誘いに乗ってくれたのは、ファーブル名前を言ってはいけない彼ら記の読書感想文が秀逸なH山リーダーと、同じフロアの新卒2名(SまさんとHぞのさん)。
向かった先は、中央駅そばのお魚が美味しいお店。
みんながサワーを頼む中、ホットウーロンで乾杯しました。
ツブ貝の壺焼きが最初に出て
初挑戦のSまさんに、手取り足取り指導するH山さん。
美味しそうに二人で食べてました。
新人に丁寧に指導するH山さん |
先輩の指導のもと、忠実に指示に従う新人Sまさん |
甘エビの唐揚げ、サワラのホイル焼き、炙りサーモンの大根おろし添え、お刺身三種盛、厚揚げの野菜あんかけ等々
美味しかったです★
甘エビの唐揚げ!美味しくて写真撮るの忘れて残り2匹! |
蒸気で火傷しないように慎重に開封するHぞのさん |
炙ったサーモンで大根おろしを播いて頂く、まさに絶品 |
美味しそうに頬張るSまさん |
厚揚げの野菜あんかけ!美味しい! |
抜いた歯はイヤリングにするといいんだと言ってH山さんが譲らなかったり
(そんな情報聞いたことないですよ、ネットでも出てきませんよ)
初めてのアクセサリーはなんだったかとか、持ってる中で一番高いアクセは何かとか幾らかとか、女子っぽい話題で盛り上がったり。
締めのおむすびがむっちゃくちゃおいしかったらしいです!
こうして「さようなら、私の右上顎第三大臼歯の会」は、無事にお開きとなりました。
ちなみに。諸般の事情により抜歯の日程は延期、来る8月13日まで引き続き私の口腔でじくじくと痛み続けることが決定しております。
涙。
written by T
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