2015年5月14日木曜日

礼状を作りながら ぼんやり考えること。

礼状取材では、故人様の足どりについて
お聞きしますが、多くの方から伺ったお話の断片を
つないでいくと、時代の流れや日本各地の特徴を
感じることもできます。

たとえば、女性の故人様の趣味として
よく耳にする「裁縫」「編み物」
ある一定の年代の方までは
生活を支えるための技術になっています。
既製品が今ほど出回っていなかった頃は
その家々のお母さんたちが
シャツやスカート、ズボンを縫い
セーターを編んで家族を支えていました。

ある年代から下の世代の方になってくると
暮らしを彩るための術になっていきます。
お子様方を喜ばせるための手作り服だったり
ご自身の個性を出すための小物だったり…
その分岐点をたどっていくと、経済成長した時期に
ぶつかるのかなぁと考えたりします。

学生時代、教科書で知った情報も
礼状取材で伺った「その土地の人々の暮らし」という
フィルターを通すと、ぐっと身近に感じます。

あの地域は、こんな農産物が特産だけど
本当に作っている人がいて、こうして頑張っているんだとか。
農業と言っても、作物の種類もたくさんあるし
昔ながらの農法を大切にしている方もいれば
最新の技術や経営の手法を取り入れた農業を進めている方も
いらっしゃいます。

また日本各地には、たくさんの企業城下町があります。
私たちが目にするのは、完成した製品ですが
礼状取材でお話を聞かせていただくと
その地域でちゃんと働いている人がいて
ひとつの製品を作るために、それぞれが役目を果たして
いらっしゃるんだということに気づかされます。
たとえば車を作るにしても、部品を作る人、組み立ての工場で働く人、
そして、そこで働く人をサポートする業務を担う人など
関わり方は、実に様々です。

ご喪家様から伺うお話からは、いろいろなことを教えてもらいます。
もちろん制作している最中は、文章を作ることに没頭しているのですが
時折、伺ったお話を整理していると、日本って広い!そして時代は確かに
流れているんだなぁとしみじみ感じます。
そんな気づきがあるから、礼状作りは奥が深いんでしょうね。

そしてもう一つ、最近はまっているのが
手紙グッズの収集でございます。
人様の手紙執筆を代行する仕事をしているんだから
自分自身も手紙を書くことにこだわっても
いいんじゃなーい?と思った訳です。

ひとまず、今年の年賀状を万年筆で書くことから始めてみました。
昨年の秋に、かつての同僚が営む文具店におじゃましまして
大事な1本を選びました。

万年筆と一言で言っても、ボディの太さや長さ
ペン先の太さまで、いろいろな種類があります。
自分の手になじむサイズ感や書き味を求めて
何本も試し書きして選んだのが、この1本。
赤いボディが、何ともいい味を出しています♪

















私は筆圧弱めなので、中くらいの太さのペン先をセレクト。


















そしてこちらがインク。
「月夜」と名付けられた青でございます。
そして何とも美しいネーミングです。
















ちなみにこのシリーズのインクは、茶系や黒系など
カラーバリエーションも豊富で、同じ色でも淡いものから濃い系統まで勢揃い。
ニュアンスの違いで、絶妙な和名がつけられています。
http://www.pilot.co.jp/library/010/

インクの裏側はこんな感じ。
下の三角の溝は、ちょうどペン先の形と合うようになっていて
最後までインクを使いきれるようにと、配慮された構造になっています。
こういう工夫がたまらないですね。


















ちなみにこの話題、すべて店主の受け売りです(笑)
正直、軽い気持ちで店に出かけたのですが
店主の熱いトークで、すっかり万年筆の奥深さにハマッたのでした。
万年筆というと、もっぱら文字を書くツールというイメージですが
絵を描いても、良い味出すみたいです。

同時に手紙グッズもぞくぞく増えてます。
こちらは、鎌倉の文具店で調達しましたレターセット。
富士山と、レトロな鳥が素敵でしょ?























































そしてポストカードの数々。
旅行へ行くたびに、美術展に行くたびに増加してます。
お気に入りは、流鏑馬のデザイン。
元弓道部の心をくすぐります(笑)
右下の二枚は、昨年奄美へ社員旅行に行った時に買った物。




























で、肝心の手紙は…というと、中々書けてないのが実情ですが(汗)
年賀状をはじめ、プレゼントに添えるメッセージを万年筆で書くなど
地味に、じみーに手紙ライフを楽しんでおります。
Eメールが主流の今だからこそ、たまには手紙を出すのも
いいのかもしれませんね。
今度は誰に出そうかなと考えを巡らせつつ
ブログを締めくくりたいと思います。
若さと渋さの狭間でゆれる世代・OP いしDOでした。

0 件のコメント:

コメントを投稿

お知らせ

マコセ社員blogを見て頂き、ありがとうございます。 2021年4月1日から下記へblogを移行しました。 https://e-macose.jp/blog/