2013年4月4日木曜日

ことしも生きて

桜の開花のニュースを聞いたのは3月の半ば。
今年はずいぶん早いな、と思っていたら、甲突川沿いの桜並木もいつの間にか満開。
4月4日かなー、とぼんやり考えていたお花見の予定を急遽繰り上げて、
先月26日に出かけて来ました。夫婦で。



 













じゃーん!(井尻風)
なかなかの見応えだと思いませんか?
ここは母智丘公園。『日本の桜の名所100選』にも選ばれたという、
都城の名所です。

 


 











タイミングばっちり!満開!!…というよりは、早くも散り始め。
でも、私はこれくらいの頃が好きです。
花盛りを少し過ぎて、吹かれて舞う花びらが風をピンク色に染める頃。
思い出すのは こんな詩です。


ことしも生きて
さくらを見ています
ひとは生涯に
何回ぐらいさくらをみるのかしら
ものごころつくのが十歳くらいなら

どんなに多くても七十回ぐらい
三十回 四十回のひともざら
なんという少なさだろう
もっともっと多く見るような気がするのは
祖先の視覚も
まぎれこみ重なりあい霞だつせいでしょう
あでやかとも妖しいとも不気味とも
捉えかねる花のいろ
さくらふぶきの下を ふらふらと歩けば
一瞬
名僧のごとくにわかるのです
死こそ常態
生はいとしき蜃気楼と
 



 私の好きな、茨木のり子さんという方が書かれた詩です。
夫が撮ってくれた写真を眺めつつ この詩を読んで
私の2013年 桜の季節はおしまい。
また来年、と胸のアルバムを閉じるのでした。
















…いつかこんな日、くるかなぁ。                   (OP白川)

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