2013年2月20日水曜日

ウズベキスタンでのこと

はじめまして。
今年1月に入社いたしました、初々しさに欠ける新人、F脇です。
どうぞよろしくお願いします。

昨秋までの4年間、ウズベキスタン共和国にある大学で
日本語教師をしておりました。そこでのことですが...

私が初めて日本語教師として、担任として かかわった学生は30名程度
でしたが、そのうちの2名が事故で旅立ってしまいました。

A君は、夏休みに1年ぶりに故郷へ帰る途中、乗っていたタクシーの
運転手の飲酒・居眠りが原因の事故でした。
語学のセンスが抜群で国際弁護士を目指していたA君。
用事がなければ、私が帰るのをずっと待っていて、
私の鞄を持って地下鉄まで送るのを習慣にしていました。
お母様が「Aはまじめな話ばかりする子だったけれど、
恋をしたことがあったのかしら」と気にかけていらっしゃって、
「ロシア人の同級生が好きだったようですよ」と答えた時、
少しほっとした顔をされたことが忘れられません。
(ちなみにA君は、私には女の子の話ばかりしていたのですが...)

F君は、大学を卒業したばかりの夏(ウズベキスタンの学校は9月始まり)、
川で泳いでいた時の事故でした。
お調子者で、いつもみんなを笑わせていたF君。
1年生の最初の まだ挨拶表現ぐらいしか勉強していない頃、
みんな恥ずかしがって私に話しかけない中、
大好きな日本史の知識を生かして
「Tokugawa Ieyasu, Toyotomi Hideyoshi,Yamamoto Kansuke...」と
歴史上の人物をひたすら並べて話しかけてきた人懐っこい学生でした。
(山本勘助...日本人でも知らない人がいると思いますが...)
アレキサンダー大王が築いた城跡が残る町の墓地で
イスラム教の祈りを聞きながら、「息子は星になった」と ご両親の
メッセージが刻まれた墓碑を見つめたことは、
彼の最期に会っていないからか、今でも信じられない気持ちです。

慌ただしい毎日ですが、時々、一日の仕事を終えてぼ~っとしていると、
彼らの笑顔が浮かんできます。

OP F脇
 

0 件のコメント:

コメントを投稿

お知らせ

マコセ社員blogを見て頂き、ありがとうございます。 2021年4月1日から下記へblogを移行しました。 https://e-macose.jp/blog/