2011年3月31日木曜日

「とっても幸せでした」

毎日のように取材をしていると、必ず心に響く言葉に出会います。 最近一番ぐっと来たのは 「『とっても幸せでした。ありがとう』と言いたいですね」 という言葉。 私が泣きたくなるほど感動したのには、 いろいろ理由があると思いますが、 50年以上を共にした80歳過ぎの奥様がご主人へ向けて 贈ったメッセージだからこそ、ずしんとした 重みがあったんだと思います。 悲しみに満ちた声ではなく、一緒に歩んだ日々が 大変満足のいくものだったという温かく、優しい声で 「そうですねぇ…ふふ^^* 『とっても幸せでしたよ、ありがとう』と言いたいですね 本当にそうだったんですよ」 うちの両親も互いにそう言えるんだろうか。 私は いつかそう言えるんだろうか。 私と半世紀以上を共にしてくれる奇特な人が現れたら 相方は私と歩んだ人生の終わりに「幸せだった」と涙を浮かべながらも 精一杯の笑顔で言ってくれるんだろうか。 いろいろなことを考えました。 思い通りにはいかなくても、いつか「幸せだった」と言える人生を歩みたい、 この仕事をするまでは、『今』ばかりが大事で、あまり考えたことの なかったことかもしれません。

by 取違

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